【書評】『具体と抽象』(著:細谷功)は人生で一番衝撃を受けた本

こんにちは!ボチオですっ。

今回は、僕が人生で一番衝撃を受けたと言っても過言ではない本の紹介です!

ズバリ。

具体と抽象

タイトルだけ見ると、なんのこっちゃという感じなのですが、とにかく面白い。

いろんな方が、この本をオススメしています。

https://twitter.com/ka2aki86/status/1022769136219222016

なぜ面白いと思うのか?

それは、普段の生活ではなかなか意識することのない「抽象度」という概念に焦点を当てているからなのです!

『具体と抽象』の概要

著者は、現役コンサルタントの細谷功(ほそやいさお)さん。

細谷さんの本はとにかく、思考が整理されるとはこういうことか、というぐらいに今までぼんやりと考えていたり感じていたことを、わかりやすく整理して体系立てられています。

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同氏の著書『地頭力を鍛える』では、地頭力を3つの力に分解して定義されていました。

  1. 仮設思考力
  2. フレームワーク思考力
  3. 抽象化思考力

関連記事:【書評】『地頭力を鍛える』(著:細谷功)はコンサル志望者以外も必見!

『具体と抽象』では、このうち「3.抽象化思考力」に主にフォーカスした内容となっています。

MEMO
抽象化思考力とは、具体的な情報から特徴を抽出して他にも応用可能なように整理し、再度具体化して他分野でも活かす力のことであり、まさに一を聞いて十を知る力です。

小難しいテーマではあるのですが、かわいいネコの漫画・挿絵でわかりやすく説明されています。
なので、スイスイ読めちゃう。

これまで会社の同僚にも勧めまくってきましたが、そのうち何人かは僕と同じように衝撃を受けていましたw

衝撃的な内容

では、何が衝撃的なのか。

一般的には「具体的」なことが良しとされて、「抽象的」なことは悪いとされる傾向がありますよね?

 

「具体的=わかりやすい
「抽象的=わかりにくい

 

でも実は「抽象」というのは人間の思考の基本中の基本であり、決して否定的に捉えられるべき概念ではないのです。

僕たちが当たり前のように使っている「言葉」や「数」だって、抽象化思考の賜物です。

例えば、、、

小さな子供は「〇〇ちゃんと一緒にアンパンマンを見た。」というのに対し、年齢を重ねると「友達とテレビを見た」と抽象化して説明するようになります。日本語は具体的な単語や話し言葉から学ぶのに対して、中学生から学ぶ英語は文法という抽象概念から学びます。

要するに、抽象化能力というのは人間が本来誇るべき力であり、特段意識はしませんが日常生活でも欠かせない力です。

これほど大事な力であるのに、スポットが当たることもなくむしろ正当な評価がされていない「抽象化」に対して、正当な評価をして読者に正しく理解してもらうことを本書では目的としています。

押さえておくべき3つのポイント

印象的でかつ押さえておくべきだなと思ったポイントを3つ紹介します!

①「上流」と「下流」は世界が違う

仕事全般的にですが、内容が確定していない企画段階(上流・抽象度高い)から、それを実行に移す段階(下流・具体性高い)へ、といったような流れがあります。

上流は個性・尖ったものが重要視されるため、多数決による意思決定は不向き。逆に下流の仕事は、大勢の人にわかりやすいように体系化・標準化されています。誰がやっても一定のパフォーマンスが出るように仕組み化される。

人によっても上流下流に対して向き不向きがありそうですね。

仕事内容が合わないなーと思う人は、この上流と下流という切り口で仕事を振り返ってみるといいかも。

②マジックミラー 「下」から「上」は見えない

抽象度の高い概念は、見える人にしか見えない。そう、動物が僕たち人間の言葉が理解できないのと同じです。

実は同じことが自分の身にも起きているのかもしれない、と疑ってかかることが大事と細谷さんは言います。

「上司がわけわからない指示をいつも出してくるが、それは自分には見えていない経営目線のことを言っているのではないか?」と言った具合に。

アインシュタインなんかも、当時としても抽象的すぎる相対性理論を唱えて、誰にも理解されずにいました。常に、自分よりも抽象度の高い思考をしている人がいる、という前提でいた方が、正しく物事を捉えられそうですね。

③議論が噛み合わないのは「抽象度」の違う話をしているから

「ブログは質より量」
「ブログは量より質」

とか

「とりあえず3年は働け」
「3年働かずとも思うようにやれ」

とか

世の中には矛盾した議論が至る所でなされています。

このような議論には往々にして、「前提としている抽象度」という視点が抜けているパターンが多い。

つまり、本質的には同じことを言っているのだけれど、その前提が抜け落ちており表面的には違ったことを言っているように見えちゃう、ということです。

人が言っていることを言葉通り鵜呑みにしてしまうと、大きな落とし穴があるかもしれません。

なぜ」その言葉が発せられたのか。背景は何か。考える癖を持っていないと、情報に振り回されそうですね!怖い怖い。

具体と抽象の往復が大事

世の中には大きく2タイプの人がいると思っています。

・具体思考が得意な人。目の前に見えるものを信じている。実務家。

・抽象思考が得意な人。物事の裏にある隠れた関係性について気づくことができる。学者肌。

もちろん大雑把な分類なので、あまり参考にはならないかもしれないですし、極端にどちらか、というものでもないです。

世の中がうまく回るには、上流と下流、具体と抽象、どちらも欠けてはいけません。どちらも必要。

最強なのは、具体と抽象、どちらも切り替えて思考できる人でしょう。

具体と抽象の往復運動

起業家などはまさにどちらの能力も必要だと思います。物事を立ち上げる上流工程の遂行能力と、それをデリバリーする泥臭い下流工程の遂行能力。それを素早く切り替えて往復できる力。そんな力を持った人がどんどん増えていって欲しいですね。

具体と抽象の概念はもっと広まって欲しい!

具体と抽象という概念は、直接的に仕事の役に立ったり、便利な生活が送れるようになったりするものではないです。

でも今までのモノの捉え方をひっくり返すほどのインパクトがあリます。

ちょっと大げさかな?少なくとも僕にとっては衝撃的でした!

自分の中で一つ新たなモノサシを手に入れたというか、そんな感じでした。

今まで分かり合えなかった人のことを思い出し、「ああ、あれは抽象度の違う話をしていたんだな。目的が合っていなかったんだな。」というように、ふっと理解できたりしました。

もしかしたら、誰かがすごく悩んでいることが、具体と抽象という概念で解決できたり軽くできたりするかもしれない。そんなふうに思っています。

もっと広まって欲しいなという概念と、その良書に関しての記事でした!

それではこの辺で失礼します!